どせいです。今回はBeyerdynamicが誇るハイエンドヘッドホン T5p を紹介します。BeyerdynamicのハイエンドヘッドホンというとどちらかというとT1の方が有名ですが、こちらはT1をポータブルで使いたいというなんとも贅沢な願いを叶えるヘッドホンです。
T1は開放型のヘッドホンに対し、こちらはポータブル用途を意識しているため周囲の音を遮断可能な密閉型で、なおかつインピーダンス(抵抗)もT1の600Ω(ヘッドホンアンプがほぼ必須)からデジタルオーディオプレイヤーでも再生可能な32Ωに変更されています。
Beyerdynamicの技術の粋が結集したテスラテクノロジーという同社の技術が採用された高級ヘッドホンで、圧倒的な音の密度感を誇るヘッドホンです。こちらの詳細についても説明します。
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下記記事でこのヘッドホンを含む、各社のハイエンドヘッドホンの違いについてを徹底比較しています。興味ありましたらこちらもどうぞ!
【なにが違う?】二~三万円以上のハイエンドヘッドホン5選徹底比較【レビュー】
Beyerdynamic T5p 製品スペック
メーカ:Beyerdynamic ベイヤーダイナミック
タイプ:ダイナミック密閉型
重量:350g
インピーダンス:32Ω
コード長:1.2m (3m延長ケーブル付き)※取り外し不可
参考価格:58000円(amazon最安値)
Beyerdynamic T5p 音質レビュー(5段階)
音質 :★★★★★装着感:★★★☆☆遮音性:★★★★☆
音の傾向:フラット(やや中~高音寄りのドンシャリ)
得意な音楽:一通りOK
音場感 :良い
コスパ:ハイエンド機のため普通
総評:中~高音の繊細さと低音の厚みを両立。解像度も最高レベル
- テスラテクノロジー搭載を売りにしたヘッドホン。音の解像度、分解能は最高クラス
- フラットの一言で片づけるのが惜しいほど中~高音の繊細さと低音の厚みを両立している。
- ハイエンドヘッドホンとしては珍しくポータブル対応。装着感はやや重い
beyerdynamic社のハイエンド機に搭載されるテスラテクノロジー搭載をウリにしています。テスラテクノロジーとはヘッドホン内部の磁石が1テスラを超える高い磁束密度を持ち、高音質かつ高効率を実現した技術とのことです。(テスラテクノロジー詳細はページ下段に記載しました)
筆者にとっては本機が初のハイエンド機だったのですが、衝撃的な音質でミドルクラスとの違いを感じさせる一品でした。音の解像度、鮮明さ、音場感が非常に良いため全体としてはフラットな音質ながら退屈さを全く感じさせない音作りです。
低音も必要量は出ますが、特に中~高音の解像度が素晴らしく、EDMのような打ち込み系サウンドとの相性は抜群ではないかと思います。ただ基本的には万能なバランスなのでどんな音楽もしっかり聞かせてくれるヘッドホンです。
欠点はやや重量があるため、装着感がやや重いです。ただその欠点を補う高音質を誇り、お値段は張りますがそれだけの価値がある品と思います。
(今回紹介の品は1stジェネレーションですが、現行の2ndジェネレーションはケーブル交換が可能になっています。)
テスラテクノロジーとは。DTシリーズの完全上位仕様
テスラテクノロジーについて、詳細はサウンドハウスのページに書いてありましたが、要約すると振動版を高強度にすることで1テスラを超える磁器駆動力に対応可能→磁気的なロスを低減、高効率化が可能になった技術です。
またハウジング素材がフルメタルで、DTシリーズには未搭載の電磁場シールドとバランス結線を標準搭載しており、同社のDTシリーズのドライバーに対して完全に上位の仕様になっています。
特徴的なのが振動版の位置で、振動版は通常イヤーカップ中央に位置しますが、テスラテクノロジー搭載ヘッドホンでは意図的にやや中央からオフセットした位置に取り付いています。(下写真参照)
この理由は公式にも詳細は書かれていませんでしたが、ULTRASONE社のS-LOGICも同じように振動版の位置をオフセットさせることで立体的な音場感を作り出してしており、同じ狙いと思われます。
このようにヘッドホン元祖を築いたBeyerdynamic社のこだわりが感じられるテスラテクノロジーを体験できるのが本機です。DTシリーズよりさらにワンランク上の刺激的な音を楽しみたい人におすすめです!