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ヘッドホンレビュー

【迷ったらこれ】一万円~二万円のおすすめ有線ヘッドホン9選【高音質】

どせいです。
今回は10000円~20000円程度のおすすめの有線ヘッドホン9選を紹介します。この価格帯のヘッドホンはオーディオファン向けに音にこだわりたい人向けの価格帯ですが、各社色々な製品がありどれを選べばよいか迷うと思います。

この記事では、この価格帯でおすすめする機種と、それそれのヘッドホンの特徴をまとめました。今まで100機種近くものヘッドホンを聞き比べてきたヘッドホンオタクが選ぶ定番のおすすめヘッドホン9選を下記に解説します。

この価格帯のヘッドホンは音質としては十分高音質と言えますが、各社の強みや音作りの特徴が出るのでバラエティーに富んでいて面白いです!各社のヘッドホンの魅力を紹介します。

【関連記事】
コスパを重視したい方向けに5000円~10000円で買えるおすすめヘッドホン10選も下記で紹介しています。興味があればこちらもどうぞ。
【2022厳選10選】五千~一万円で買えるおすすめ有線ヘッドホン10選【ロングセラー】

 

 

Contents
  1.  1.SENNHEISER HD599SE(HD599)
  2. 2.AKG K701
  3. 3.BEYERDYNAMIC DT770pro
  4. 4.FOSTEX T50RP
  5. 5.GRADO SR80x
  6. 6.HIFIMAN HE-400se
  7. 7. Sennheiser HD25
  8. 8. audio-technica ATH-AD900X
  9. 9. PHILIPS Fidelio X2(HR)
  10. 2万円のおすすめ有線ヘッドホンの特徴比較まとめ

 1.SENNHEISER HD599SE(HD599)

言わずと知れたゼンハイザーが誇る定番ヘッドホンです。ベースとなった機種はベストセラーのHD598で、後継機としてHD599やHD599SE(amazon限定モデル)等が出ています。

ゼンハイザーが得意とする、癖のない原音忠実な音質と優れた装着感を兼ね備えたロングセラーの名機です。


SENNHEISER HD599SE スペック

本機は開放型ヘッドホンで、ヘッドホンの側面部がメッシュ構造となっていて開放されています。このため、蒸れにくく開放感があります。閉塞感が少ないため比較的長時間つけていても耳が疲れにくいのが開放型の特徴です。

半面、外音が普通に聞こえるため遮音性はなく、音漏れも大きめです。

デザインはシンプルな黒で部屋になじみやすいです。シンプルながらメッシュ構造のハウジングがなかなかおしゃれです。

開放型なので音漏れはしますが、蒸れる感じや籠り感は感じず、開放感のある音を楽しめます。重量は標準的ですが、装着感が良好なため長く装着しても苦になりません

インピーダンス(抵抗)は50Ωそこまで高くないため、ヘッドホンアンプがあればベターですが、アンプなしでも鳴らせなくもないです。

SENNHEISER HD598 音質レビュー(5段階)

音質 :★★★★☆
装着感:★★★★☆(4.5)
遮音性:★★☆☆☆
音の傾向:フラット
得意な音楽:一通りOK
音場感 :良い

音質は冒頭で述べた通り原音を損なわないフラットな特性です。低音は他の音の邪魔にならないレベルで過不足無く出て、高音も耳障りなくきれいに出ます。音の分解能も高く、細かい音もしっかり拾ってくれるため物足りなさはありません。

音質が良いヘッドホンでも時折高音が刺さるものがありますが、高解像度ながら音に温かみがあり(ウォームな音質)、聞き疲れを感じさせない音で、リラックスしながら楽しめるヘッドホンです。

音場感も良好でイヤーカップの中に空間が広がるような感じです。また本シリーズは装着感の良さも評判で頭にフィットする設計で長時間の視聴も苦になりません。

総評:王道の万能ヘッドホン。これ一台でなんでもOK

  • 原音を損なわないフラットな音質の万能型で様々なジャンルに対応
  • 装着感良好で長時間の視聴、ゲーム等にもOK
  • 解像度、音場感共に文句なし

総評としてはこの価格帯で迷ったらこれというほど定番の万能ヘッドホンです。癖がなく高音質でどんな曲でも良い感じに再生してくれるヘッドホンで筆者もレビューの際によくベンチマークとして基準にしています。
原音忠実で高音質かつ、快適なリスニングを楽しめる一品です。

個別レビュー記事はこちら↓
【レビュー】SENNHEISER HD599SE 開放型の超定番 HD598との違いは?

2.AKG K701

続いて紹介するヘッドホンはAKGのK701です。ゼンハイザーの定番はHD598ならAKGはK701とよく並べて比べられる定番ヘッドホンです。音質もフラットで似た傾向ですが、こちらの方がやや繊細で高音寄りという印象です。

発売当時は定価が8万円程度で実売3-4万円でしたが、最近は価格がこなれてきて2万円程度で購入できるため、当時の価格を考えるとかなりお買い得感はあります。
派生機種にK702やQ701等があり、若干の音の違いはあるもののこのヘッドホンをベースとして派生した機種です。

AKG K701 スペック

こちらも開放型で周囲の音を拾うので、室内用です。金属部品が多く使われており見た目に高級感があります。ヘッドホンとしては珍しく白を基調としたカジュアルなデザインが素敵です。
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重量は235gとこのクラスのヘッドホンとしては軽く、着け心地も軽いため長時間のリスニングも問題ないです。インピーダンスは62Ωで、そこまで高くはないのでポータブルプレーヤーで聞けなくは無いですが、このレベルのヘッドホンにはヘッドホンアンプがあればなお良いです。

K701 5段階レビュー

音質 :★★★★☆
装着感:★★★★☆
遮音性:★★☆☆☆
音の傾向:フラット
得意な音楽:一通りOK(万能型)
音場感(音の広がり):○

音質はこちらもHD598と同じくフラットで原音を損なわない音です。傾向は両者ともフラットという点では似ていますが、K701(というよりAKGのヘッドホン全般)は中~高音域の響きの美しさが際立ちます

また開放型らしく音場感も広く定位感も良好です。

一方でAKGのヘッドホンは低音が控えめで迫力不足と言われることもありますが、K701は非常にバランスが良く、低音も他の音を邪魔しない程度にしっかり出ます。そのため、クラシックからロック、ポップスなんでもござれの万能な一品に仕上がっています。

高音域の美しさは素晴らしいですが、やや上品目な傾向なのでロックやEDM等の音楽の視聴にはやや淡泊な印象です。

総評:低~高音までバランス良し。音場感、装着感も文句ない優等生

  • AKG得意の高音に加え、低音もしっかり出る万能性
  • 音場感、装着感も文句なし。見た目も○
  • 柔らかい聞き心地の反面、刺激は少なめ

総評としてはHD598と同じく万能型のヘッドホンで、だれにでもお勧めできる一品です。ポップスだけではなくクラシックやジャズ等も聞く方に一押しです。

HD598との違いについて、HD598は比較的低音の量感が豊かな温かい響き(ウォーム系)に対して、K701はサラッとクリアに鳴るイメージです。このあたりは個人の好みや聞くジャンル次第で選択すると良いです。

個別レビュー記事はこちら↓
【レビュー】AKG K701 ヘッドホン界の優等生。抜きんでた物は無いがバランス良し

3.BEYERDYNAMIC DT770pro

DT770proはドイツBEYERDYNAMIC 社のヘッドホンです。ベイヤーダイナミック社はヘッドホンという製品の生みの親で歴史の古い会社です。

この会社のヘッドホンの特徴はとにかく刺激的なサウンドで、ヘッドホンで聞く音楽はこんなに迫力があるのか!ということを感じさせてくれる製品が多いです。

本機はベイヤー社の中でも1-2万円の価格帯にラインナップされるDTシリーズ(DT770 880 990)の一つで、音質に対するコスパの良さが素晴らしい製品です。今回はこのシリーズの密閉型ヘッドホンのDT770を紹介します。(DT880 DT990は開放型です)

DT770pro 製品スペック

メーカ Beyerdynamic ベイヤーダイナミック
タイプ ダイナミック密閉型
重量 270g
インピーダンス 32Ω 80Ω 250Ω(※インピーダンス違い3種類あり)
コード長 3.0m カールコード
参考価格 15000円


外観は黒一色で非常に武骨な感じです。頑丈な印象ではありますが、重量は270gそこそこありやや重さを感じさせる装着感です。

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このヘッドホンには珍しく3種類のインピーダンス違いの製品があります。インピーダンスとはヘッドホンの電気抵抗のイメージで、高いものほど再生機器側のボリュームを上げないと音が小さかったりします。32ΩモデルはポータブルプレーヤーやPC直刺しでも再生できますが、80Ω,250Ωモデルはヘッドホンアンプが欲しくなってくるため、注意が必要です。

コードは3.0mカールコードで、頑丈さは感じますがやや取り回しが重たいのが欠点です。

DT770pro 5段階レビュー

音質 :★★★★☆
装着感:★★★★☆
遮音性:★★★☆☆(3.5)
音の傾向:高音+低音(ドンシャリ)
得意な音楽:万能型(やや癖有り)
音場感:良い

ベイヤーダイナミック社のヘッドホンの特徴として迫力ある低音と切れのある高音で、いわゆるドンシャリともいわれる特徴です。ただ安いヘッドホンが音質をごまかすために味付けするのとは違い、元々高音質なヘッドホンをドンシャリ傾向に味付けしているという印象の製品です。

音に味付けがあるヘッドホンですが、スタジオモニターヘッドホンというスタジオユースも想定していることもあり、音の解像度は良好です。高解像度かつドンシャリ傾向で音の密度感はかなりのものです。

一方、曲によっては高音が耳に刺さり気味で、やや聞き疲れは感じるのが欠点です。ただ、本機で打ち込み系やEDM等を聞くと迫力に圧倒されますがポップス、ロック等も問題なく楽しめます。

総評:刺激的かつ高音質な迫力のサウンド。装着感も○

  • スタジオモニターヘッドホンという触れ込みなのでフラットな音質と思いきや、ドンシャリで刺激的なサウンド。人によって高音が耳に刺さるかも
  • 高音と低音が非常に良く出ており、かつ音の分解能も高く、癖はあるが実売価格以上の音質でコスパ◎
  • フラットな音より刺激と迫力ある音を求める人におすすめ。装着感も悪くない

総評としては、刺激的ゆえ長時間リスニングすると耳が疲れますが、今までスピーカで聞いていた曲と全然違う!というような発見が得られる一品です。ヘッドホンで聞く迫力のサウンドを体感したい人におすすめです。

個別レビュー記事はこちら↓
【レビュー】Beyerdynamic DT770 pro 驚異の高音質ドンシャリサウンド

4.FOSTEX T50RP

FOSTEX T50 RPは今まで紹介した製品比べるとややマイナーですが、音質にこだわるオーディオファン向けにハイエンド製品を中心に提供するFOSTEXというメーカのヘッドホンです。(国産メーカです)

HD598やK701がリスニング用のヘッドホンで聞きやすさを重視しているのに対し、こちらは音楽制作用途も意識したモニターヘッドホンに分類され、音質は原音忠実かつ解像度を重視した製品です。(もちろんリスニング用途もOKです)

このヘッドホンの最大の特徴は近年人気の平面駆動という方式で、通常ドーム形状になっている振動版が平面になっており、音の歪みを無くすことができる構造です。プロ仕様のモニターヘッドホンで、圧倒的な解像度を誇るヘッドホンです。

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 T50RP 製品スペック

このヘッドホンはセミオープンという半分開放型、半分密閉型という形式です。密閉型と比べると遮音性はそれほどではなく、どちらかというと開放型に近い特性です。

デザインはモニター用のプロ仕様という武骨な感じで賛否別れそうですが黒一色にワンポイントのオレンジ色(FOSTEXのイメージカラー?)が映えるので個人的には気に入っています。
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インピーダンスはそこまでは高くないですが、音量がとりにくい傾向なので、ヘッドホンアンプがあった方が良いです。

FOSTEX T50RP 音質レビュー(5段階)

音質 :★★★★☆(4.5)
装着感:★★☆☆☆
遮音性:★★★☆☆
音の傾向:フラット
得意な音楽:万能(一通りOK)
音場感:良い

音の傾向としてはかなりフラットで原音に忠実です。低音~高音までバランス良く鳴らすためジャンルを問わないオールラウンドなヘッドホンです。

モニターヘッドホンというだけあって解像度はかなりのもので、音の密度感が素晴らしいです。癖のないフラットな音ながら、情報量が多く退屈させない音でこの価格帯でも一つ抜けた音質です。

モニターヘッドホンは解像度の高さ故に耳に刺さる固い音が鳴るものが多いですが、本機種はそれなりに聞きやすさも兼ね備えていてリスニング用途もOKです。

音質は上記の通り文句なしですが、最大の欠点は装着感です。イヤーパッドは耳を覆うタイプなのですが、パッドの深さが浅く筆者の場合は耳に直接本体が当たります。眼鏡をかけていることもありますが、筆者は30分で耳が限界を迎えました。。

対策としてはSHURE SRH840イヤーパッドへ交換可能で、劇的に装着感が改善するので交換をお勧めします。下記個別記事で交換方法を紹介しています。

総評:モニター志向のバランス良い音質は文句なし。装着感に難あり。

  • モニター志向で癖の無い音。解像度、音の密度感はかなり良好。
    2万円前後の価格帯の中でもハイレベル。
  • 音量が取りづらいためヘッドホンアンプがあると良い
  • 音質は文句なしだが装着感に難あり。長時間の使用は厳しい
    (SHURE SRH840交換イヤーパッドが取り付くので改善可)

総評としては、平面駆動方式の看板を裏切らない音質のヘッドホンです。音質は文句なしですが、装着感に難ありです。イヤーパット交換すれば欠点が解消され、この価格帯でも最高レベルの音質を楽しめます。

個別レビュー記事はこちら↓(イヤーパッド交換と平面駆動方式の簡単な説明もあります)
【おすすめヘッドホンレビュー】FOSTEX T50RPmk3g 平面駆動の圧倒的密度感!

5.GRADO SR80x

5つ目はGRADO SR-80です。発売以降約30年間(!)ファンから支持され、GRADOサウンドと呼ばれる特有の元気の良いサウンドで、音にこだわるオーディオファンの心をつかみ続けています。

GRADOのヘッドホンはメタル、ロックはGRADOと言われるほどメタル、ロックとの相性が抜群ということで有名です。

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GRADO SR80x 製品スペック

メーカ GRADO
タイプ ダイナミック開放型(オンイヤー)
重量 180g(コード除く)
インピーダンス 32Ω
コード長 約2m
参考価格 18000円


見た目は一万円を超えるヘッドホンと考えるとうーんという感じです。黒一色のプラスチッキーな外見で正直高級感には欠けます

ただGRADOのヘッドホンは概ね同じような外見で半ばアイコン化しており、30年以上売れ続けた結果のクラシックデザインはもはや風格を感じさせます。(あくまで個人的な感想)


開放型ヘッドホンなのでハウジングにパンチ穴が開いており、音漏れは激しいです。

ヘッドバンドは金属の板を物理的に曲げることで側圧調整可能です。調整方法としては大雑把な感じがしますがこれはこれで側圧を自由に調整可能。

だだイヤーパッドは耳に乗せるオンイヤータイプですので、耳全体を覆うオーバーイヤー型の製品と比べると、長時間の視聴には向かないのが欠点です。

GRADO SR80x 音質レビュー(5段階)

音質 :★★★★☆
装着感:★★☆☆☆
遮音性:★☆☆☆☆ (開放型なので遮音性はほぼ無し)
音の傾向:高音+低音
得意な音楽:ロック メタル EDM等
音場感 :△

見た目ややチープですが、音質は見た目を裏切る目が覚めるような音質です。言葉にするのは難しいのですがGRADO独特のノリの良さと明瞭さを兼ね備えており、音にキレがあります。豊かに響く低音とキレる高音がクリアに鳴るため、非常に音にメリハリがあります。全体的にはドンシャリしてますが、これこそGRADOサウンドという感じです。

モニターヘッドホンとは違い、原音忠実ではなく音の解像度はほどほどという感じですが、リスニング用ヘッドホンとしてとにかく楽しく音楽を聴けるのが特徴です。

欠点は装着感で、側圧を自由に調整できるとはいえイヤーパッドを耳に乗せるオンイヤー型なので、やはりオーバーイヤー型とくらべると長時間つけていると耳が痛くなってきます(眼鏡をかけている人は特に)

ただGパッドと呼ばれる互換イヤーパッドが取り付け可能で、装着感、音場感が大幅改善します。詳細は下記個別記事をどうぞ!

個別レビュー記事はこちら↓
【レビュー】GRADO SR80x 魔法のような音質!Gパッド交換もかなり良い

総評:楽しく聞けるGRADOサウンド。ロックに特に最適

  • GRADOサウンドとも言われるノリの良い音。ロックに最適。
  • ドンシャリ(低音のドンと高音シャリが強調)気味ですが楽しく聞ける
  • オンイヤー(耳のせ)イヤパッドなので装着感は今ひとつ

なかなか尖った特性のヘッドホンですが、音質的には一万円台前半で買えるヘッドホンとしては優秀(見た目はチープですが)で、GRADOサウンドの入門機としておすすめです。HD598やK701は定番ですが、優等生的で物足りなさを感じるという人には、一度GRADOサウンドを体験してみるのがおすすめです!

6.HIFIMAN HE-400se

HIFIMANは2017年にブランドを設立以来、新興企業ながら平面駆動ヘッドホン専用メーカーとしてオーディオファンの支持を得ています。

エントリーモデルのHE-400シリーズ(2-3万円)がHE-400seというモデルにモデルチェンジし、一万五千円ちょっとで買えるようになりお買い得感が増しています。
本機は平面駆動方式のヘッドホンとしては破格のコスパを誇る機種としてオーディオファンで話題の一品です。

HIFIMAN HE-400se 製品スペック

外観はコスト左削減の影響かかなりシンプルです。重量は390gとかなり重めですが、ベロア製イヤパッドのフィット感が抜群で装着感は良好です。開放型なので周囲の音は聞こえますが音漏れは大きいです。

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インピーダンスが低いため、スマホ等でも十分鳴らせる機種です。コードはこの価格では珍しく両出しですが、コードに癖がつきやすく質感に癖ありです。(気になる場合はamazon等で社外品ケーブルが売られておりそちらに交換可能です。)

HIFIMAN HE-400se 5段階音質レビュー (5段階)

音質 :★★★★☆
装着感:★★★★☆
遮音性:★★☆☆☆
音の傾向:フラット(やや高音より)
得意な音楽:ジャズ、クラシック
音場感(音の広がり):普通

平面駆動方式かつ、HIFIMANという新興メーカのイメージから癖のある音がでるかと思いきや、音色はかなり上品です。平面駆動の音の歪みの少なさの恩恵で非常に自然な音を出してくれています。

低音~高音までフラットでバランス良いですが、気持ち低音は控えめで、高音の響きの豊かさが特色です。

平面駆動方式は歪みが少ないため、原音の生生しさを表現することに長けているとも言われておりクラシックやジャズとの相性が良いです。

ロック等も聞けなくは無いですが、音の傾向としては無難でおとなしいため、迫力不足で相性はイマイチです。

耳当たりの良い音でありながら解像度も良好で、しっかりと音を聞き分けることができるのでモニター的な用途にも適しています。

総評:非常にフラットで癖のない音。特に高音域が◎

  • フラットな音質だが特に高音域の響きが◎。ジャズ、クラシックと相性良し
  • 上品な音作りだがロック等にはやや淡泊
  • 多少重いが装着感は良好

フラットで繊細な表現が得意という点で、AKG K701に近いイメージです。ややこちらの方がモニター的な解像度の高さに優れますが、音場感はK701の方が広いです。

平面駆動ヘッドホンに興味がある方、ジャズ、クラシック等を聴く方に特にお勧めです!

個別レビュー記事はこちら↓
【レビュー】HIFIMAN HE-400se 曲者と思いきや実はかなり上品だった

7. Sennheiser HD25

ゼンハイザーのHD25は発売から25年以上経過するゼンハイザーの代表的な機種です。海外の多くのDJが使用する業界のスタンダードとも言われる製品です。

上で紹介したHD598は聞きやすい音質であるのに対し、本機は対照的にDJ向けらしい刺激的な低音を楽しめるのでHD598のお供としても最適です。DJ用としてははもちろん、ロック、EDM等を楽しく聴ける一品です!

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ゼンハイザー(Sennheiser)
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Sennheiser HD25 製品スペック

外観は黒一色でプラスチッキーですがプロ用で耐久性を重視しているとのことで、堅牢さを感じさせます。

重量は140gとかなり軽量(通常のヘッドホンの半分程度)で、快適なつけ心地を実現しています。
特徴的なのがダブルヘッドバンドで、バンドの広さを調整できる機構です。


質素ですが発売以降変わらない外観で、風格を感じさせます。アイコンのダブルヘッドバンドも相まって所有欲を満たしてくれる製品と思います。

Sennheiser HD25 音質レビュー(5段階)

音質 :★★★★☆
装着感:★★☆☆☆(2.5)
遮音性:★★★★☆
音の傾向:低音重視
得意な音楽:ロック、EDM
音場感(音の広がり):良い

音質は音楽を流した瞬間に他のヘッドホンとの音圧の違い実感するほどキックの力強さを感じさせるサウンドです。低音重視ですが、中~高音も低音に埋もれることなく、見通し良くクリアに鳴ります。低音と高音のクリアさを両立しており解像度の高さを感じさせてくれます。

音場感も小ぶりなイヤーカップからは想像できないほど良好で、中々の立体感を感じます。音響感に優れ、イヤーカップに小さなホールがあるような印象です。

向いている音楽はやはりロックやEDM等がベストマッチです。解像度も高いので、EDMの一音一音が際立ち音の洪水を楽しめます。音響感に優れるので没入感も素晴らしいです。

欠点はオンイヤータイプなので、装着感はオーバーイヤータイプに比べると劣ります。DJ用のフィット感を重視しているためが、側圧も強めなので長時間のリスニングには向きません。軽量なので長時間でなければ軽い装着感は快適です。

総評:低音の量感と中~高音のクリアさを両立。ロック、EDMにベストマッチ

  • 低音の量感と中~高音のクリアさを両立
  • 音響感に優れ、迫力あるサウンドを楽しめる
  • 長時間の装着に向かない(特にメガネに厳しい)

総評としては上記の通り迫力のサウンドを高音質で楽しめる機種で、ロック、EDM等に最適です。

ただし装着感はHD598等と比べると今一つで、特に筆者のように眼鏡をかけている方は長時間は厳しいので注意です。

本機は現在ゼンハイザー社75周年記念モデルが販売されており、ゼンハイザーの歴史ある製品であることを感じられます。

個別レビュー記事はこちら↓
【レビュー】Sennheiser HD25 迫力の低音!HD598のお供にも

8. audio-technica ATH-AD900X

ATH-AD900Xはオーディオテクニカの開放型ヘッドホンです。オーディオテクニカの開放型製品はハウジング側面がほぼフルメッシュで音の抜けに優れ、特筆すべき音場の広さが特徴です。

弟分のATH-AD500Xが1万円クラスの定番で、外観は瓜二つですが本機はAD900X専用ドライバを採用し、AD500Xの良い所をそのままに、高い解像度と美しい中~高音域を実現している製品です。

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Audio Technica(オーディオテクニカ)
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audio-technica ATH-AD900X 製品スペック

メーカ audio-technica  オーディオテクニカ
タイプ ダイナミック開放型
重量 265g
インピーダンス 38Ω
コード長 3.0m(片出し 着脱不可)
参考価格 18000円

開放型のヘッドホンで、側面がほぼフルメッシュなので、音の抜け、開放感に優れる反面音漏れ等もあるので、室内専用ヘッドホンです。

外観は53mmハウジング搭載のため大柄ですが、重量は265gとサイズ感の割に軽量です。ウイングサポートという頭を包み込む独自のヘッドバンド機構も相まって装着感はかなり良好です。

インピーダンスは低めで、音量も取りやすいのでアンプ無しでも鳴らせるヘッドホンです。

audio-technica ATH-AD900X 音質レビュー(5段階)

音質 :★★★★☆
装着感:★★★★☆(4.5)
遮音性:★☆☆☆☆
音の傾向:フラット(中~高音重視)
得意な音楽:ポップス、クラシック
音場感(音の広がり):非常に良い

音質は基本はフラットですが、audio-technicaの製品は低音が控えめで中~高音の響きに優れる傾向があり、本機も中~高音寄りです。
やや繊細で高音が耳にささる傾向がありますが、解像度が高く上品でクリアな音質が特徴です。

また最大の特徴はフルメッシュのハウジングによって音の抜けが抜群で、大径53mmドライバーの恩恵で広い音場感が特徴です。この価格帯の製品としてはかなり定位感は良好です。

向いている音楽は広い音場と中~高音の艶やかさからクラシックに向いており、ポップスも良いです。一方でロックを聴くにはやや迫力不足なので多少ジャンルを選ぶヘッドホンです。

装着感もウイングサポートというオーテク独自の頭を包み込むようなサポート機構の恩恵でかなり快適です。側圧も優しく眼鏡をかけていても長時間装着可能なのが特徴です。

総評:中~高音域の美しさが際立つ。クリアな音質+広い音場感

  • 中~高音域が得意でクラシックやポップスに最適。一方ロックは苦手
  • この価格帯ではトップクラスの音場感
  • ウイングサポートの快適な装着感で長時間使用もOK(眼鏡でも〇)

総評としては繊細ながらクリアな音質、かつ広い音場感が特徴で多少ジャンルを選びますが、上品な音が好みの人には刺さる音作りになっています。

装着感も良好なので、ゆったりと作業用BGMを流しながら使用するというような使い方もうってつけです。テンションをあげるよりはリラックスする音楽を聴くといった使い方がおすすめです。

個別レビュー記事はこちら↓
【レビュー】audio technica ATH-AD900X AD500Xから正当進化

9. PHILIPS Fidelio X2(HR)

PHILIPS Fidelio X2はフィリップスのヘッドホンとしては最上位のフラッグシップ機です。通常価格3万円程度のところ、海外通販サイトで2万円以下で買えることで破格のコスパと話題になりました。

当時は海外通販サイトで買う必要がありましたが、今ではamazonで並行輸入品を買うことができるのでお値打ち価格で入手しやすくなっています。

輸入機種のため家電量販店では見かけず知名度はイマイチですが、音質は同価格帯のヘッドホンの中では一つ抜けており、一押しの製品です。

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Philips(フィリップス)
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PHILIPS Fidelio X2 製品スペック

メーカ PHILIPS フィリップス
タイプ ダイナミック開放型
重量 約380g
インピーダンス 30Ω
コード長 3mストレートコード(着脱可能)
参考価格 19800円(並行輸入品)

タイプは開放型のヘッドホンです。インピーダンスはこのクラスのハイエンド機にしては30Ωと低く、ヘッドホンアンプ無しでも鳴らせる機種です。

重量が380gとヘッドホンとしてはかなり重量級で、装着時は頭に重量感を感じるので長時間つけるのは厳しいです。

外観は黒一色ですが、金属メッシュのハウジングは中々高級感があります。重さはありますが作りの良さは感じられ、フラッグシップ機の高級感を感じられるデザインです。

やはり実売3万円クラスのヘッドホンの風格がありで、2万円で買えるヘッドホンとしては破格のコスパです。

PHILIPS Fidelio X2 音質レビュー(5段階)

音質 :★★★★☆(4.5)
装着感:★★★☆☆
遮音性:★★☆☆☆
音の傾向:フラット(ややドンシャリ)
得意な音楽:万能
音場感(音の広がり):〇

音質は基本はフラットですが、程よく出る低音とキレのある高音の刺激を加えたイメージです。ややドンシャリですが、原音から離れすぎない程度に聞きごたえを感じられるバランスの良い音質です。

解像度はこの価格の定番のHD598と比較しても高解像度で、かなり細かい音もしっかりと鳴らしてくれます。音のクリアさもこちらの方が上で、実売価格2万円の製品の中でもトップクラスの音質と言えます。

音の傾向としてノリの良い傾向か、繊細かという観点でも本機はかなり中庸的で、クラシックからロックまでどんな音楽も万能的に鳴らしてくれます。(反面やや没個性的とも)

音場感は特別広いわけではありませんが、音の密度感は十分なので退屈感はありません。

音質面は文句なしですが、やはり重い重量がネックです。定番のHD598は軽さと装着感が良好なので音質を取るか快適さを取るかが判断基準です。

ゲームや映画等の長時間視聴を考えていないならこの価格帯では破格の音質なので音質重視の方に一押しです。

総評:同価格帯のヘッドホンの中では一段上の音質。やや重い重量が欠点

  • 音質はフラットかつ程よい低音、高音のバランスが良く、どんな音楽も鳴らせる
  • 解像度は同価格帯のヘッドホンより一段上
  • 装着感は悪くないがやや重いので長時間の視聴はややつらい

総評としては元が実売三万円以上のフラッグシップ機なのでこの価格帯では破格の音質です。一本でどんな音楽でも聴けるバランスの良い音も魅力です。

重さを許容できればワンランク上の音質を楽しめるので筆者としては一押しのヘッドホンです。

個別レビュー記事はこちら↓
【レビュー】PHILIPS Fidelio X2 コスパに優れたフラッグシップヘッドホン

2万円のおすすめ有線ヘッドホンの特徴比較まとめ

以上、10000円~20000円で買えるおすすめヘッドホン9選を紹介しました。

ハイエンド機を5点満点とした基準の評価ですが、この価格帯のヘッドホンはハイエンド機に引けをとらないほど必要十分に高音質と言えるレベルです。

各社の特徴的なヘッドホンがありますが、紹介したヘッドホンの特徴をざっくり特徴をまとめると

1.SENNHEISER HD599SE(HD599) 
→ 定番の万能ヘッドホン。原音忠実かつ高音質。ウォームな音質で聞きやすい

2.AKG K701
→ フラットな優等生。HD598よりやや高音寄り。AKGらしい上品な音質

3.Beyerdynamic  DT770pro
→ ドンシャリだが迫力抜群のサウンド。HD598やK701に物足りなさを感じる人に

4.FOSTEX T50RPmk3g
→ モニターヘッドホンらしく抜きんた解像度。平面駆動に特色

5.GRADO SR80x
→ 独特なGRADOサウンドを楽しめる。クリアな音質と疾走感からロックやメタルに最適

6.HIFIMAN HE-400se
→ フラットで品の良い音。平面駆動式としては破格のコスパ。K701に近いがジャズ、クラシックとの相性良い

7.SENNHEISER HD25
→ 迫力の低音でロック、EDMに最適。装着感は今一つだがHD598より刺激的

8.audio-technica ATH-AD900X
 → 中~高音域の響きに優れる上品な音。音場感が抜群でクラシック、ポップスに最適

9.PHILIPS Fidelio X2
 → 2万円で買えるヘッドホンとしてはトップクラスの音質。重さがネック

という感じです。

HD599やK701はフラットなサウンドでこの価格帯の定番で万人におすすめですが、個人的にはBeyerdynamic社や、GRADO社のヘッドホンなどはわかりやすく迫力があり、聴きごたえがあるので、ヘッドホン初心者にも音質の良さが伝わりやすいと思っています。

各社魅力的な製品がありますが、聞く音楽や用途にあわせて選ぶのがおすすめです!

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