どせいです。今回はULTRASONE DJ1 PROをレビューします。
ULTRASONEのヘッドホンは癖が強く好き嫌いが分かれると言われますが、このDJ1 PROもなかなか尖った機種として知られています。DJ監修の上開発されたヘッドホンなので、DJ向けの用途を意識しているヘッドホンで、電子音楽などの打ち込み系に向いていると言われています。
2016年以降生産中止ですが、前から気になっていたので中古を探したところ、当時新品が実売1万数千円はしていたと思いますが中古で5000円程度で売られていたのでつい飛びついてしまいました。
結論としては中古5000円で買えるヘッドホンとしては抜群にお買い得で、この価格で買えるヘッドホン(中古含む)の中ではベストとも言える一品です!(一癖ありますが)本記事ではULTRASONEの独自技術である独特の広い音場感を表現する「S-LOGIC」についても説明します。
ULTRASONE DJ1 PRO 製品スペック
タイプ:ダイナミック密閉型
重量:約295g
インピーダンス:62Ω
コード長:3mカールコード 80cmストレートコード
参考価格:15000円程度(新品が入手不可なのであくまで参考)
ハウジングは白で側面にDJマークが刻印されています。この白色はネットの画像を見るとプラスチッキーで安っぽく見えましたが実は現物はやや光沢のある白で、意外に高級感があり悪くないです。ただこのDJマークはややダサくイマイチです…(この見た目で損して中古価格が安い?)
重量は300g近くあり重めのヘッドホンです。ただ全体としてプラスチック感は無く、しっかりとした作りで質感はなかなか良いです。
ULTRASONE DJ1 PRO 音質レビュー(5段階評価)
音質 :★★★★☆(4.0)
装着感:★★☆☆☆(2.5)
遮音性:★★★★☆
音の傾向:高音、低音重視(ややドンシャリ)
得意な音楽:電子音楽(打ち込み系)、ロック
音場感(音の広がり):○
コスパ:◎(中古なら最高レベル)
音質はDJ向けヘッドホンなのでゴリゴリの低音がくるかと思いきや、全体的にはクリアな音が出る印象でよい意味で期待を裏切られました。
バランスは原音重視ではなく明確に音に味付けをされているタイプのヘッドホンです。ドンシャリ気味で高音がやや耳にささりますが、解像度が良く切れがある高音と、よく出る低音で非常に迫力あるサウンドになっています。(長時間のリスニングでは多少の聞き疲れは感じます)
高解像度で高音の切れがあり、かつ迫力の低音で、まさしく打ち込み系の電子音楽にマッチするヘッドホンで、EDM等を聞くと圧巻の迫力です。電子音楽の細かい音をしっかり再生してくれるため、DJ向けというのも頷けます。
その他ジャンルではポップスも元気よく鳴らしてくれますが、どちらかというとロック等のノリ重視の音楽と相性が良いです。
音場感も良好で、S-LOGICというULTRASONEの独自技術により奥行きを感じさせるものになっています。(S-LOGIC詳細は長くなってしまったので下記で説明します)
上記のように尖っているものの音質、音場感共に良好ですが、欠点は装着感で、側圧が強めのため、眼鏡をかけている筆者には結構厳しいです。(1時間くらいで耳が限界を迎えます)
また筆者の場合頭の形が合わないのか、頭頂部のフィット感もいまいちです。音や音場感は値段からするとかなり優秀なのでここが非常に勿体ないです。
S-LOGIC (plus)とは。音に独特の立体感を感じさせる独自技術
S-LOGICとはヘッドホンの振動板の音を鼓膜ではなく、外耳側にあてる(音を直接耳の穴に出すのではなく、自然界の音と同じように耳の窪み側にあてる)事により、自然な定位感を与えるテクノロジーです。これにより長時間のリスニングでも疲れにくくなる(公式ページ引用)技術です。
公式ページによるとヘッドホンでもスピーカで聞いているような音の響きとのことですが、感触としては正直スピーカから聞いているというほどではないな…と感じました。
ただ音に独特の立体感を感じるので面白いです。これがULTRASONEのヘッドホンは一癖あると言われる一因ですが、個人的には悪くないと感じます。
なお公式サイトによるとS-LOGICには3種類あり、すべてのULTRASONEヘッドホンに搭載される通常の「S-LOGIC」と、イヤカップの形状、カップの空間等をパラメータとしてより進化させた「S-LOGIC plus」※このヘッドホンに搭載。と「S-LOGIC EX」なる限られたモデルにのみ搭載されるより3次元的な音場を追求した仕様があるとのこと。
DJ1PRO搭載の「S-LOGIC plus」は実は最上位シリーズのeditionシリーズにも搭載されているようで、価格の割にお得感を感じます。
総評:見た目を裏切る優良ヘッドホン。切れのあるノリの良いサウンドでEDM等に特におすすめ。装着感が惜しい
- ややドンシャリだが切れ良いクリアな高音と低音の醸し出す迫力は○
- S-LOGICの効果で音に立体感があり音場感良好
- 装着感がいまいちで眼鏡をしている人は長時間厳しい。
総評は見た目は白を基調としているためチープに見えてしまいますが、実力は本物です。(物の質感も悪くないです)DJの名を冠しているとおり、打ち込み系の電子音楽との相性は抜群なので、テクノやEDMを聞く方に特におすすめです。
残念なのは装着感で、装着感が良ければこの価格ではベストに近い選択肢になっていたヘッドホンだと思いました。
生産終了品のため新品は入手しづらいですが、それなりに出回ったヘッドホンのため中古は結構市場にあります。あまり人気がないのか(見た目やDJ向けのため?)メルカリやヤフオクで5000円の程度の安価で入手できる(21年5月現在)ので、音質を考えるとかなりお買い得だと思います。
装着感には目をつぶって安価で音の良いヘッドホンが欲しい方には個人的に中古がかなり一押しです。
ULTROSONEの初の無線ポータブルヘッドホンULTRASONE GOの記事も下記にあるので興味がある方はどうぞ!
【レビュー】セール価格でコスパ抜群? ULTRASONE GO Bluetooth