どせいです。
今回はbeyerdynamic社のベストセラースタジオモニターヘッドホン DT770pro
を紹介します。スタジオユースを想定した密閉型ヘッドホンです。
beyerdynamic社のヘッドホンといえばとにかく迫力あるサウンドが売りで、言い方によってはドンシャリ(低音がドン、高音がシャリつく)ですが、低価格ヘッドホンが音をごまかすためのドンシャリとは違い、もともと高音質なヘッドホンに刺激を加えており、ヘッドホンの魅力である迫力のサウンドを体感できる一品です。
(22’5.2追記)
セミオープン型の兄弟機DT880proをレビューしました。こちらはやや刺激がマイルドでバランスが良いです!
【レビュー】Beyerdynamic DT880pro 兄弟機の中ではマイルド
DT770 pro 製品スペック
メーカ:Beyerdynamic ベイヤーダイナミック
タイプ:ダイナミック密閉型
重量:270g
インピーダンス:32Ω 80Ω 250Ω(※製品仕様3種類あり)
コード長:最大3.0m カールコード
参考価格:15000円
見た目は黒一色の武骨な感じです。スタジオ仕様なので割り切ったデザインという感じですで所有欲はいまいち満たされませんが全体として頑丈な感じはあります。
重量は270gで本機のような大型ヘッドホンとしては標準的で、装着時に特に重たい感じはしません。コードは最大3mのカールコードで、取り回しによってはコードが重く感じるのが欠点です。イヤーカップは広く耳を完全に覆うタイプなので装着感は良好です。
本機はインピーダンスに3種類の仕様があり、32Ωはスマホやデジタルオーディオプレイヤー向けの低インピーダンス品で、80Ωはスタジオをはじめとした様々な機器に対応した最も広い用途です。250Ωは業務用のスタジオ向けの仕様で、こちらにはヘッドホンアンプがないと出力が厳しいので要注意です。
DT770 pro 音質レビュー(5段階)
音質 :★★★★☆
装着感:★★★★☆
遮音性:★★★☆☆(3.5)
音の傾向:高音+低音
得意な音楽:万能型(やや癖有り)
音場感:良い
コスパ:◎
◆総評:刺激的かつ高音質な迫力のサウンド。装着感も○
- スタジオモニターヘッドホンという触れ込みなのでフラットな音質と思いきや、ドンシャリで刺激的なサウンド。人によって高音が耳に刺さるかも
- 高音と低音が非常に良く出ており、かつ音の分解能も高く、癖はあるが実売価格以上の音質でコスパ◎
- フラットな音より刺激と迫力ある音を求める人におすすめ。装着感も悪くない
公式サイトによると極めてニュートラルなサウンドを実現とありますが、実際はしっかり味付けされています。
得意な音楽は多少悩みましたが、ドンシャリ感はあるものの音のバランス自体は極端に高音or低音に振れている感じはせず、幅広く聞けると思い万能型としました。ポップスやロック、打ち込み系等なんでも聞けるヘッドホンです。ただ高音が耳に刺さり気味で多少の聞き疲れはあります。
モニターヘッドホンというだけあって解像度は高く、かなり細かい音も拾ってくれます。高解像度かつドンシャリなサウンドなので、音の密度感はかなりのものです。
装着感は耳全体をしっかりと覆うタイプで、本体も軽く締め付け感も強くないのでかなり良い方です。遮音性は密閉型としては可もなく不可もなくといったところです。
筆者が学生の頃、お金がない中で実売価格に対して高音質なヘッドホンを手の届く範囲で探したのがこのヘッドホンで、個人的に思入れのある品です。(シンプルすぎるデザインゆえ不人気なのか中古で安く買えました)
スピーカーから聞こえてくる音とは迫力が違うと感じさせてくれる一品で、筆者がヘッドホン沼に嵌るきっかけになった機種の一つです。「これが本格ヘッドホンの世界か…」と衝撃を受けました。世の中にはフラットな音質で高音質なヘッドホンがあるのに対して、DT770proは分かりやすく刺激的なので衝撃が大きかったです。
個人的には「ヘッドホンなんてどれも同じ音を鳴らすだけ」と思っている方に(自分も昔そう思っていました)手始めにBeyerdynamic DT770~990シリーズを大音量で聞かせるのがわかりやすくヘッドホンの迫力を伝えられると思っています。
なお未所持ですがDT990proという同シリーズの開放型ヘッドホンはさらに刺激的との評判で、本機より有名です。個人的にはDT770proくらいのバランスがちょうど良い気もしていますが、いずれこちらもレビューをしたいです!
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