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ワイヤレスヘッドホン

【レビュー】SONY WH-CH520 悪くない音質+ソニー最上位機種と共用アプリが秀逸

今回はSONY WH-CH520をレビューします。
近年色々なワイヤレスホンが出ていますが本機も24年1月現在かなり売れ筋となっています。

価格はSONY製ながらワイヤレス機でも5000前後と求めやすく、かなりの高コスパホンの可能性ありとのことでレビューしてみました。

結論としては安価ながら音質はさすがSONYで価格の割に悪くはないものの、オンイヤー型(装着時に耳のせタイプ)の装着感が長時間リスニングに向かない点で、正直そこまで特筆する点はないか…思いましたが、専用アプリheadphone connectを使用してみてから印象は大きく変わりました。

このアプリはなんとソニーの最上位機種WH-1000XM5とも共用(!)で、イコライザーや使用ログ等の充実がこの価格帯のワイヤレスホンで使用できるのが秀逸です。(詳細は記事参照)

装着感がやや惜しいですが、専用アプリの存在が売りの製品です。ワイヤレスヘッドホン入門機にもお勧めです。

SONY WH-CH520 製品スペック 外観レビュー

メーカ SONY
タイプ ダイナミック密閉型
重量 147g
コード長 無し(有線接続不可)
ノイズキャンセリング 無し
連続再生時間 最大50時間(充電時間3時間)ハンズフリー40時間
専用アプリ headphone connect対応
参考価格 7000円

タイプは密閉型のヘッドホンですので、ある程度周囲の音を遮断するタイプです。ただオンイヤータイプですので、遮音性はほどほどというところ。ノイズキャンセリングは無いので遮音性を求める場合は注意です。

本体は結構小ぶりで、重量は147gとかなり軽量です。連続再生時間は驚異の50時間で、3時間充電でこれだけ使えるというあたりなかなか省エネな製品です。

ワイヤレスヘッドホンは有線接続できる製品も多くありますが、本機はオーディオジャックがなくワイヤレス専用なので有線でも使いたい方は注意です。

外観はプラスチッキー感は否めませんが、シンプルながらソニーらしい洗練されたデザインが良い感じです。色はブラックとブルー(本記事の物)とホワイト、ベージュのラインナップが有ります。個人的には本機の明るめのブルーカラーが好みです。

また詳細は下で説明しますが、専用アプリHeadphone connectが秀逸で、本機を使う際にはインストール推奨です。

SONY WH-CH520 5段階音質レビュー

SONY WH-CH520 5段階音質レビュー 
音質 :

装着感:

遮音性:

音の傾向:フラット(やや低音寄り)

得意な音楽:ロック、ポップス

音場感(音の広がり、定位感):普通

本機は専用アプリによるイコライザーで音を変えることができますが、ここではイコライザーを使わずにレビューします。

音の傾向はかなり素直なフラットに近い音です。完全にフラットというよりはドンシャリにならない程度に低域の響きが豊かという感じでこのあたりはソニーっぽい感じです。

音質は価格が5000円程度のワイヤレスという所でどうか?と思いましたがこの価格のワイヤレス機でここまで良い感じの音とは思わず良い意味で期待を裏切られました。

安価ゆえ解像度は多少甘く、輪郭のシャープさには欠ける面がありますが、ほどよい低音がパワフルさを感じさせる音で、音作りに光るものを感じます。

音場感についてはそこそこ定位感は感じられる程度で狭くはありませんが、オンイヤータイプということもあり音場は特別広くは無い印象です。

得意な音楽はポップ、ロック全般で、ソニーらしい元気な音作りが良い感じにマッチします。

遮音性については密閉型ですがイヤーパッドが耳のせタイプなので周囲の音はそこそこ拾います。遮音性が必要な方はノイキャン対応のヘッドホンがおすすめです。

同じワイヤレス機でライバル機種としてはオーディオテクニカのATH-M20xがあげられますが、選択のポイントとしては解像度重視で原音忠実性を求めるならATH-M20がおすすめで、元気のの良い音で楽しく音楽を聴きたいならSONY WH-CH520が良いです。

(関連記事:ATH-M20レビュー記事)
【レビュー】audio-technica ATH-M20xBT 音質特化型ワイヤレス機

また後述しますが、専用アプリによるイコライザーで「感覚的に」好みの音に調整できる点が本機の大きなメリットです。

SONY WH-CH520 装着感について

装着感については、側圧は結構強めです。
オンイヤータイプのヘッドホンを耳に乗せて固定するため側圧が強めになることが多いですが、本機も同じ傾向です。

このためフィット感は悪くないものの長時間試聴していると耳が痛くなってくるのが惜しいです。

またオンイヤー全般ですが、眼鏡が耳に挟まれる感覚が有り眼鏡との相性は△です。一応筆者の場合は多少イヤーパッドを前目に持っていき、頬骨に少しあてるイメージで耳と眼鏡のつるが挟まれないようにすると長時間付けていられたりはします。

一方オンイヤーのメリットとして、全体がコンパクトになるため軽量で携帯性が増すのがメリットです。

ヘッドバンドには同色で目立たないのですが、頭長部にクッションがあります。側圧はありますが、本体が軽量なので付け心地は軽いです。

専用アプリ「Headphone Connect」は秀逸

本機は安価なワイヤレス機の割に悪くない音質が特徴ですが、本機の最大の魅力はソニーの専用アプリ「Headphone Connnect」に対応している点です。

このアプリはソニーの最上位機種のWH-1000XM5とも共用の専用アプリということもあり価格に似つかわしくないほど充実した機能となっています。
ざっくり何ができるかというと

  1. 使用時間ログの記録
  2. 音楽アプリと連携し再生、音量調節が可能
  3. 8種類のプリセットイコライザー
  4. ファインド・ユア・イコライザー
    ⇒感覚的にイコライザーを好みの音にカスタム可能
  5. 360 Reality Audio
    ⇒耳の形を測定し、自身に最適化した音楽視聴可能(※専用音楽アプリとの連携要)
  6. DSEE機能
    ⇒圧縮音源で失われた高音域を補完し、ハイレゾのような音質を再現

上記のようにかなり多機能です。(さすがはソニーの最上位機種と共通アプリ…)順に説明します。

使用時間ログ機能はヘッドホンのアプリとしては異色なイメージですが、ヘルスケアアプリの様で新鮮です。使用状況にあわせてバッジをもらえたりするのが楽しいです。

使用時間ログ。期間も変更可能です。

 

使用状況に応じたバッジがもらえる。プレステのトロフィー機能を思い出します。

②➂専用アプリ連携とプリセットイコライザーはよくある専用アプリの機能というところで説明は割愛します。

個人的におすすめしたい秀逸な機能が4のファインド・ユア・イコライザーです。詳細は別途記事下段で説明します。

➄360 Reality Audio については耳の形を測定し、個人ごとに最適化したサラウンドを提供する機能ですが、結論としては残念ながら専用の月額課金アプリ(メジャーなamazon musicやspotify等は非対応)が必要とのことで断念しました。

耳の形状測定自体はアプリの案内に従いながら自動で写真を撮っていき、耳の形状解析するところまでは結構サクッとできて興味深々でしたが、いざ再生となったところで対応アプリの選択画面が現れます。。どれも月額1000円以上とのことで断念しましたが、360°サラウンド的な体験が可能なようなので、いつか機会があれば試したい次第です。

DSEE機能は公式サイトの説明によると圧縮音源の失われた部分の音をAI技術で補完し、圧縮音源でハイレゾ相当の音を再現するソニーの独自技術とのこと。

説明を聞くと何やら凄そうですが、試しにamazon musicの音源でDSEE機能をON/OFFしてみましたが…正直それほど違いが判らないというのが所感です。

要因としては最近のストリーミングサービスの音源の音質が十分良いため、それほど違いが感じられなかったことがありそうです。

感覚としてはCD音源と高ビットレートmp3(音質劣化ほぼ無し)の微妙な差異を補完しているイメージと思われます。せっかくの機能なので筆者は一応ONにしています。

【注目機能】ファインド・ユア・イコライザーの使い方

ファインドユアイコライザーは一人一人が最も良いと感じるイコライザーを「感覚的に」設定できる機能で、下記の3ステップで調整します。

ステップ①:5種類のイコライザーから好みの音を1個選ぶ
ステップ②:↑で選んだ音をベースに比較的近い音から1個選ぶ
ステップ➂:↑で選んだ音からさらに細かい違いがある音から1個選ぶ


ステップ①:5種類の音から気に入った音を選ぶ


まず上記の画面で5種類の音から最も良いと感じる音を選びます。初めの5種類は音の違いが顕著なので選びやすいと思います。ここで大まかな好みを判定します。

ステップ②:①で選んだ音ベースの音から気に入った音を選ぶ


続いて画面の中から最も良さそうな音を選びます。ここで出てくる音はそれぞれが結構近しい音なので、微妙な違いになってきます。(今回は5個出ていますがもっと数が少ない場合もあります。)

ステップ➂:最後の微調整


ここまでくるとかなり微妙な差異になってきますが、感覚的にこれというものを選びます。(今回も5個出ていますが、もっと少ないパターンもあります。)

好みのバランス発表

結果発表です。筆者の場合は低~中音まではフラットで高音域がややブーストされる結果(クリア系)で、筆者の自覚している好み(低音よりは中~高音がクリアな音が好み)と一致しており納得の結果です。

なお異なる曲で3回ほど試してみましたが、すべて殆ど同じ結果に行き着きました。自分の耳の一貫性に筆者ご満悦ですが、このイコライザーが好みの音に近づけてくれる点は間違いないことがわかります。

本機能はかなり画期的で、従来はカスタムイコライザーで低音から高音まで別々にスライダーを動かしていたところから、感覚的に設定できるのが素晴らしいです。

筆者はカスタムイコライザーというとどこか音質を変にいじっている感(ヘッドホンオタ的には邪道なイメージ)があり、基本イコライザーはいじらない派でしたが、本機能を使うと「自分の感覚が許せる範囲(重要)」で良い感じにカスタムできるのが秀逸です。

音質評価を多少上げても良いほど満足できる音で聞けるので是非試してみるのがお勧めです!

SONY WH-CH520 良い点、悪い点

●良い点

  • 低価格ワイヤレス機ながら音質は悪くない
  • フラット寄りのバランスの良い音質+程よい低音
  • ソニー上位機種と共用の専用アプリHeadphone connect対応

●悪い点

  • 側圧が強めのオンイヤータイプで長時間視聴は厳しい(眼鏡との相性△)
  • 音場感はほどほど

総評としては、低価格ワイヤレス機の割に音質は悪くないレベルと、イコライザー無しでもバランスの良い音質で、悪くはないが特筆するところはないか…という印象でした。

ただ専用アプリを使うと本機の印象はがらりと変わり、むしろ低価格でこのアプリが使えることが本機の最大の売りといえます。

オンイヤータイプでコンパクトな反面装着感がデメリットですが、アプリ込みで考えるとかなり良い製品ですのでワイヤレス機入門にもおすすめです。

なおもう少し(1万円程度)お金を出せるのであれば、Anker Soundcore Q30EDIFIRE W820NB(筆者一押し)にも手が届くので、装着感の良いオーバーイヤー型のワイヤレスヘッドホンが欲しければこちらもおすすめです。

(関連記事:Anker Soundcore Q30レビュー記事)
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